ろくまい

 待ちに待った、蘇部健一氏の『六とん4 一枚のとんかつ』をようやく読了。図書館利用のリクエストなのだけど、頼んでから借りるまで、それほど時間が掛からなかった(おかしいな、それなら、発売当初にリクエストを出しておけば良かった)。『六枚のとんかつ』をシリーズにすること自体、なんだかなあと思っていたけれど、シリーズを重ねるごとに、やはりなんだかなあという仕上がりになっている。本作は、11作収録+あとがきの短編集。やはり収録順は重要。最後の2編+あとがきも納得の配置。さすがはとっとこハムタロー。
 デビュー作、『六枚のとんかつ』の影に隠れているようで、存在が薄くなっているけれど、僕が蘇部健一氏のファンになったのは、2作目の『長野・上越新幹線四時間三十分の壁』を読んでから(ちなみ、1999年に読んだミステリの中で、13位に挙げている)。この作品は、アリバイ崩しとか、鉄道ミステリとか、到叙とか、本格とか、ギャグとか、盛りだくさんの内容ではあるけれど、それらは小説家としての一定水準というかそれ以下のような気がするので、評価の対象にはならない。
 僕が惹かれたのは、以降の蘇部氏の作品にも通じる、べたべたで愚直なまでの優しさや切なさである。蘇部健一氏にこそ、「せつなさ炸裂」作品集を作って欲しい。「♪ミッキーマウス、ミッキーマウス、ミッキーミッキーマウス……」の科白は、『十角館の殺人』の、「衝撃の一行」と同じくらいかそれ以上のインパクトがある、と僕は思っているのだけれど、そのような感想はどこにもない。ううむ、どうしてだろう。
 蘇部健一氏は、図書館で借りて読み、文庫になってから購入して読む、数少ない2度読み作家である。以前は、島田荘司氏や西澤保彦氏の作品も2度読んでいたのだが、今は完全に文庫のみを読んでいる。他の2度読み作家は、さだまさし氏くらいか。いずれにしても、もぐもぐさは、蘇部健一氏を相変わらず応援しています。

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