幻想殺し

南極(人)南極(人)
京極 夏彦

集英社 2008-12-15
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 京極夏彦氏の『南極(人)』を読了。やたらと分厚い。更に、紙の質とか色とか段組みとかが作品ごとにばらばらで、いろいろごちゃ混ぜにしたような1冊。実際、秋本治氏とのコラボレーション、赤塚不二夫氏とのジョイント、しりあがり寿氏のカバー、扉イラスト、古屋兎丸氏の本文イラストと、かなり豪華な仕様。ただ、前作の『どすこい(仮)』では、京極夏彦はこんな話も書けるのか、という並みじゃないインパクトがあったけれど、2作目ということで、そこまでの驚きはない。また、統一感もなく、前作よりも笑いどころが減ったのではないか。あるいは、下品な笑いが多かったからかも。それでは僕は笑えない。
 秋本氏や赤塚氏との企画小説にしても、まあ面白いなと思うだけで、おおすごいなとは思えない。お二方の名前は知っているけれど、作品をそれほど読んだことがないのだ。ただ、12年越しで解決したこともあった。『絡新婦の理』が最新刊だった当時、文芸雑誌など読んだことのない僕は、新聞広告で「宍道湖鮫」というタイトルを目にして、「南極探検隊」シリーズも、「京極堂」シリーズのように格好良い作品なのだろうな、という幻想を持っていた。ところが、いつになっても書籍にならない。読むのを諦めていたところで、この刊行は嬉しかったけれど、なんというイマジンブレーカ。幻は幻のままにしておけば良かったのかもしれない、と思わないこともなくて。幻想を殺された少年のお話。(2010/02/01)
いつまでも変わらない、と思ってしまう信仰。

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