悪因悪果

恋物語 (講談社BOX)恋物語 (講談社BOX)
西尾 維新 VOFAN

講談社 2011-12-21
売り上げランキング : 942

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

「償いと言うやつか? 昔お前を酷い目に遭わせたのだから、その埋め合わせをしろとでも? そりゃあ、なんというか……、大きくなったな、戦場ヶ原。おっぱい以外も」

 西尾維新氏の『恋物語』を読了。物語シリーズ・セカンドシリーズ最終巻。表紙イラストが5年振りの戦場ヶ原、「彼女が選んだのは、真っ黒で、最悪の手段だった……」というリードに偽りはないけれど、何かいろいろと誤解させてるな。なんでお前が語り部なんだよ、貝木泥舟。言い回しがくど過ぎるぞ、デビューしたころの西尾維新か、お前は。サングラスをかけたアロハ服の、陽気な男がそこにいた──って、異邦の騎士か、お前は。戦場ヶ原が仇敵の貝木を頼るとは、戦場ヶ原の初恋の終わり、まさに、ひたぎエンドというべきか。
 貝木が語り部なので、これまで知ることのできなかった、貝木の内面が良く解る。陰気に見えても、意外と陽気なんだな。それに、阿良々木や戦場ヶ原と違い、ビジネス書で紹介されるような手法を使って行動している。高校生がやったら、違和感があり過ぎるからな。おっさんの貝木にはぴったりだ。詐欺師だけどな。
 『囮物語』の終盤で千石が予告していた、いかにも総力戦といった最終決戦にはならなかった。本作は、貝木泥舟が千石撫子を騙す物語、それだけの話なのに面白い。貝木サイコ―、惚れ直したぞ、みたいな。千石の予告通りの展開だったら、おそらくは、どこかで見たような、ありきたりの物語になっていただろう。どこにでもある、無難な最終エピソードにならなかったのは、貝木が語り部(もしかしたら主人公)だったからこそ。
 完結編でありながら、いつも通りのテンションと展開で、事件も地味なアリバイ崩しだった、『スパイラル 推理の絆』みたいだな。いや、貝木の語りに突っ込みたいところは山ほどあるけれど、本当に面白いよ。セカンドシリーズ最終巻に相応しい。けど、このあと、ファイナルシーズンに続くんだよ。
四角に張り付き 下ばかりを向く 優しい世界の中
ヤツらの液晶 傷を付けたいと 密かな企み guilty?

コメントの投稿

非公開コメント

あのねこながい。
最新記事
プロフィール

もぐさ。僕っ子(大嘘)

Author:もぐさ。僕っ子(大嘘)
30代フリーター。アルバイトで食いつないでいます。

体調維持。腹八分目。消化で体力を消耗しない。節約して貯金。同情より金。とにかく金。同情するなら金をくれッ!!

メールやコメントの返信は、著しく遅くなることがあります。申し訳ありません。また、スマホからのコメントは書き込めない場合があります。

連絡先

INCIPIT TRAGOEDIA。
かくして借金返済の日々が始まる。
借りた金は返さなければいけない。

ブログランキング・にほんブログ村へ follow us in feedly

カテゴリ
記事数
検索フォーム
カレンダ
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
月別アーカイブ
08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06 
リンク
RSSリンクの表示
アクセス解析