ぶんさつ

神戯-DEBUG PROGRAM-Operation Phantom Proof (講談社BOX)神戯-DEBUG PROGRAM-Operation Phantom Proof (講談社BOX)
神世希 mebae

講談社 2010-12-02
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 神世希氏の『神戯-DEBUG PROGRAM-Operation Phantom Proof』を読了したのだけれど、読み始めるまでにかなりの時間が掛かっている。というのは、例によっての図書館利用のためである。新刊を発売時期に読まなければならない、とは思っていないので、予約した本がいつ入るかは、まったく気にしていない。入荷の連絡をもらって図書館へ取りにいったところ、BOOK2を渡されて( ゚д゚)ポカーンとしてしまたったけれど。
 2分冊なのは知っていたので、BOOK1と一緒に2冊を貸してくれると思っていたのだ。司書さんに訊いてみると、2冊セットで発売しているが、図書館では1冊ずつ登録している。そして、僕がBOOK2のみを予約していたと。なんですと。BOOK2だけを借りる訳にもいかないので、それはすぐさま返却して、BOOK1の予約をお願いした。2分冊の本を借りたのは初めてだったので、それが1冊ずつ登録されているとは思いもしなかった。ううむ、勉強になった。

 そんな訳で、二度手間を掛けてようやく読了。幸いだったのは、BOOK1を読み終えた数日後に、BOOK2が入荷したこと。結構間が空くかと思っていたけれど、4日のブランクで両方を読了。BOOK1を読んだ感想は疲れた、BOOK2を読んだ感想はとんでもなく疲れた。読むのに疲れた小説は、松本清張氏の『小説帝銀事件』以来、14年半振りのことになる。
 とはいえ、BOOK1は読みやすく、数日掛かるかもしれないという予想を覆し、わずか1日で読了できた。もっとも、これだけ長い小説を数日に分けて読むと、最初の内容を忘れてしまう怖れがあるため、ある程度の分量を纏めて読もうと考えてはいたのだが。BOOK1が読みやすいのは、おそらく、ギャルゲがライトノベルのような、主人公の一人称で視点が固定されているからだろう。まあ、いつになったら事件が起こるのだろう、というもどかしさはあったけど、それまでのエピソードがまったくの無駄だった訳ではなく、きちんと伏線として入れられていたのは幸いだった。そうでなければ、(『ひぐらし』と同じで)ミステリ読者にはきつい。
 BOOK2に入って、読書速度がやたらと低下していく。文章が急に読みにくくなったということではなく、視点がいきなり拡散するのだ。主人公の一人称だったはずなのに、三人称が頻出して、これはいったい誰の視点、という記述が続出。事件に警察が介入し、その視点からも描かなければならい以上、仕方のない気もしたけれど、唐突といえば唐突で、読みにくくなったのは確実である。とはいえ、これにもミステリ的な仕掛けがあって、無意味に行っている訳ではない。
 また、講談社BOXお得意のフォント装飾にも意味があって、なかなか面白い趣向ではあるけれど、これが先にあってフォントを装飾したのではないだろう。そうだとしたら、物語の作り方が、余りにも迂遠、遠回り過ぎる。内容を明かさずに感想を書くのは難しいのだけれど、霧舎巧氏のある作品とか、石崎幸二氏のある作品とか、物語そのものの仕掛けではなく、書籍という媒体による仕掛け、そのようなものを好む人にとっては唸るものだろうけど、好まない人には、ああ、そうなんだ、ぺったんぺったん程度のものである。しかしそれが犯人を追い詰める手段になるので、竜頭蛇尾のような気がしないでもない。
 それでも物語は続く。しかし、そのあとの展開は、はぁ~(ノ゚⊿゚)ノさっぱり!さっぱり!である。本来は一本道だった世界が、途中で分岐しているようなと思って読み返そうとしてみたけれど、とてもではないが読み返せない。座談会で、奇書現ると書かれていたのだが、言い得て妙な。確かに面白くはあるけれど、再読するのはなかなか難しいという、『黒死館殺人事件』と似たような感じか。しかし、『虚無』や『匣』は読みにくくはないのだが。『ドグラマグラ』は、中国版の『脳髄地獄』の方がインパクト大。

 返却。後半の記事がやっつけになっているのは気のせいではありません。感想を書くときは、手許に本を用意して書くのだけれど、図書館の返却期限が来てしまい、本を返してから、中身を思い出して書いたのだ。内容を把握していない本の感想は、当然のことながら書きにくい。単純で明快で解りやすい小説を、最近読んでいないような気がする。
人は人に影響を与えることもできず、また人から影響を受けることもできない。

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